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写真:共通教育センター 教授 教授 (Tabata Mitsuko)
教員氏名 田畑 光子
ローマ字 Tabata Mitsuko
所属学部 共通教育センター
職 名 教授
所属学部(兼任1) 経済学部
所属学科(兼任1) 経済・経営学科
職 名(兼任1) 教授
研究室 学思館3階
研究室電話番号 093-693-3186
メールアドレス mitsugo5@kyukyo-u.ac.jp
オフィスアワー 木曜日 12:30 ~14:00
学生諸君へ 韓国ドラマ、K-pop、グルメ、ファッション、コスメなど韓国界隈の学生さんたち、年々増加していますね。韓国語は日本語と語順や文法が似ているので、とても学びやすい言語です。ですから韓国界隈じゃない学生さんたちも1年ほど勉強するだけで結構話せるようになります。(もちろん努力次第ですが。)日本と地理的にも歴史的にも深い関りを持つ韓国。その言語を学ぶことは、社会や文化をより深く理解する第一歩となります。また、韓国語を学ぶことで、国際的な視野を広げることもできます。今の「韓国好き」「韓国気になる」を「韓国語話せる」「韓国語できる」に変えて、新しい世界へ踏み出しましょう。
取得学位 平成24年2月博士(文学)の授与(韓国外国語大学校HUFS2011B11)
学歴 2005(平成17)年2月 韓国外国語大学校 大学院 韓国語韓国文学科語学専攻 博士課程 修了
Hankuk University of Foreign Studies, Korean Linguistics Doctor course
専門分野 日本語と韓国語の対照言語学、
日本語教育、韓国語教育
意味論、認知言語学
所属学会名 2003(平成15)年3月 韓国日語教育学会(日本語教育学会)会員(現在に至る)
2003(平成15)年11月 韓国言語文化教育学会会員(現在に至る)
2003(平成15)年6月 国際韓国言語文化学会会員(現在に至る)
2004(平成16)年3月 韓国日語日文学会会員(2020年2月29日まで)「一般理事」2010(平成22)年1月~2012年12月
2006(平成18)年3月 韓国檀国大学校日本語研究所研究諮問委員(2020年2月29日まで)
2021(令和3)年4月 朝鮮語教育学会会員(現在に至る)
2023(令和5)年4月 福岡日韓フォーラム会員(現在に至る)
教育研究社会活動の概要 (1)以前は、日本語と韓国語における音韻、音声、語彙、助詞、文末表現、諺などをそれぞれ言語学的観点から比較し、類似点や相違点を分析する対照研究でした。どの言語を学習しても誤用は当然あるものですが、類似する日本語と韓国語の二言語間での誤用は、「微妙に」異なるため、流暢に会話をしているにも関わらずその誤用に気づかずに、円滑なコミュニケーションが困難になる場合があります。例えば、韓国語のコミンハダ([苦悶]という漢語からきた言葉)は、日本語訳として辞書で探すと「悩む」とあり、この意味で学習者は覚えます。しかし韓国人ネイティブは、「悩む」というより「しっかり考える」という意味で使用している場合が殆どです。「悩む」は狭義で、「しっかり考える」は広義になりますが、「会食の場所を悩みます。」と「会食の場所をしっかり考えます。」との発言は、状況によってはかなり違った印象となります。このように意味の範疇で分析したり(意味論的観点)独自の持つ文化や生活習慣など使用言語の背後にあるものにも着目し「微妙なところ」を分析したりするのが認知言語学です。
(2)現在は、性善説の遺説が残されている『孟子』の言葉が日本語、韓国語にどのように訳され解釈されているのか比較研究することで、基盤となっている言葉の意味変化を辿る研究をしています。また、「異文化」に関する「韓国のよもやま話」をまとめ、異文化理解を深めるための資料制作に取り組んでいます。
(3)国家資格であるキャリアコンサルタントを取得して、キャリアアドバイザーとして人生設計などの相談にのっています。
   特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会、キャリアコンサルタント資格取得(登録NO.22034939)

担当授業科目 【九州共立大学】
経済・スポーツ学部  韓国語Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、実用韓国語Ⅰ、Ⅱ
経済・スポーツ学部  ことばと異文化
経済学部経済経営学科 キャリア基礎演習Ⅰ

【九州女子大学】
児童・幼児教育学科  韓国語Ⅰ、Ⅱ

【九州産業大学】
国際文化学部     韓国語Ⅰ、Ⅱ、韓国語Ⅲ、Ⅳ 
種 類 著書・
学術論文の名称
単著
共著
発行
年月等
発行所等 概 要
学術論文
学術論文 「靑頭巾」에 나타난 맹자사상-<心放せば妖魔となり、收むる則は佛果を得る>를 중심으로– 「青頭巾」に見られる孟子の思想 (原文韓国語) 共著 2019.12.30 『日本研究』第82号 韓国外国語大学校、日本研究所 <心放せば妖魔となり、收むる則は佛果を得る>という引用文を中心に仏教以外の思想の影響の見解を論じた。心を放ち勧奨するという佛教の論理とは合致する用語の使用などが見られることから、少なくとも仏経や仏教関連の言説に依拠するものではなく、孟子が説破した<求放心>思想を佛教に接木し、秋成なりに再結集した秋成固有の思想の表出を論拠とした。筆者は主に、本論の1「青頭巾」の概要 2心から心としての伝授と青頭巾の意味p.199-203を担当した。
学術論文 「ピア・ラーニングでの紹介文に見られる伝聞表現の分析 -韓国人日本語学習者の使用実態-」 単著 2018.11.30 『日本語教育研究』第45,pp.21-42. 韓国日語教育学会 学習者の紹介文の伝聞表現に着目し、多用される表現を分析すると、特定の伝聞表現の不自然さや誤用が見られ、伝聞表現の体系的な指導の必要性があることを示した。
学術論文 「日韓両国語における仏教系語彙の認知言語学的研究 -語源と意味変化の類型-」 単著 2015.9.30 『日本学研究』 46輯, pp.571-598. 檀国大学校 日本研究所 現代語で使用されている日韓両国語には、どのような仏教語が存在するのか、語源や中国での漢訳は、音写語であったか意訳語(新造語)であったか、また原義などを調べ、一般に使用されている日韓共通の仏教語の意味変化を認知言語学観点から分析した。
学術論文 「学習者間の評価活動を取り入れた日本語作文授業実践研究 - 「lino」を活用したピア・レスポンスの成果-」 単著 2014.9.30 『比較日本学』 第31輯, pp.335‐361.  漢陽大学校日本学国際比較研究所 「書く」という行為に対する学習者の内発的な動機付けのためにlinoというWeb2.0ツールを用いて行った作文授業の実践を報告した。ピア・レスポンスと評価活動を取り入れた作文活動は、習熟度に関係なく高い有効性が見られた。
学術論文 「日本語学習者のコミュニケーション能力と会話ストラテジー考察 -誤用と学習背景との関連性から」 単著 2014.5.31 『日語日文学研究』第89輯1巻, pp.339-370. 韓国日語日 文学会 韓国語を母語に持つ日本語学習者のコミュニケーション能力とそのストラテジーを分析した。学習者のストラテジーは日本語能力の差によるものとは考えにくく学習者の学習背景に起因する傾向にあることがわかった。
学術論文 「日韓類似ことわざの提喩関係― 日韓学習者の作例 をもとに―」 単著 2012.5.31 『日語日文学研究』第81輯1巻, pp.89-113. 韓国日語日文学会 意味上の相違を考えるために日本と韓国の双方の学習者の作例を用い誤用分析した。学習者の誤用は、類似する諺の中の相違性が要因であり、学習者はそれに気付かず使用している傾向があることがわかった。
学術論文 「日韓 類似ことわざの認知言語学的研究」 (原文韓国語) 単著 2012.2. 韓国外国語大学校 韓国語韓国文学科 韓国語学専攻  博士学位論文 pp.1-320. 日韓両国語の文法や表現は、類似している点が多く見られるため、類似の中の相違に気付かず使用されている場合がある。このことは類似すると言われる諺でも見られることから、類似する諺を研究資料とし、諺を認知言語学的観点から比喩表現の類型化を試みた。結論として類型に相違があることから日韓での使用にも相違が生まれていることを示した。
学術論文 「日韓類似ことわざの相違性の研究―日本語学習者の作例をもとに―」 単著 2011.11.30 『日語日文学研究』第79輯1巻,pp.153-176. 韓国日語日文学会 日本語学習者の作文を研究資料とし、使用されている日韓類似の諺の比喩を分類することで、使用の相違があることがわかった。韓国の諺が上位概念にあるものが多いため、日本語作文での不自然さがあることが推測できた。
学術論文 「ことわざの比喩に関する一考察―江戸いろはと上方いろはを中心に ―」 単著 2011.8.31 『日語日文学研究』第78輯1巻,pp.345-372. 韓国日語日文学会 諺に見られる比喩に着目し、比喩の分類を試みた。比喩の基本概念とされるメタファー(隠喩)、メトニミー(換喩)、シネクドキ(提喩)の3型をもとに複合型で表すことができた。3型を図式化することで類型を明らかに示した。
学術論文 「孝行関連のことわざの日韓対照研究」(原文韓国語) 単著 2011.2.28 『語文学研究』第33号 pp.75-95.韓国外国語大学校 韓国語文学研究会 「孝の概念」を表わす諺が両国語ともに見られることから、孝行関連の諺を取り上げ、諺の比喩表現をまとめた。そこに内在する人々の思考の一面を分析した。
学術論文 「日韓親子関連のことわざ対照研究―子の視点からの親像―」 単著 2010.11.30 『日語日文学研究』第75輯1巻, pp.149-173. 韓国日語日文学会 韓国と日本の諺を認知言語学の立場から発信者の「視点」に着目し、子の視点からの親像を考察した。比喩表現を分類することにより、その相違点を分析した。
学術論文 「広告文に見られる‘アピール表現’の韓日対照研究」 単著 2003.8.30 『日本文化学報』第22輯 pp.115-134. 韓国日本文化学会 平成15年8月1日韓国外国語大学校『語文学研究』第18号
pp.33-64. 韓国語文学研究会で発表したものを日本語で加筆しまとめた。
学術論文 ビール会社のホームページに見られる広告表現の韓日対照研究」(原文韓国語) 単著 2003.8.1 『語文学研究』第18号 pp.33-64. 韓国外国語大学校 韓国語文学研究会 韓国と日本の大手ビールメーカー、それぞれ2社と3社のホームページにおける広告文を対象とし、それぞれの「アピール表現」に着目し、優位性、独自性、伝統性、指向性の観点から相違点や類似点をまとめた。
学術論文 「日韓両国語における助詞‘が’と‘ga’、‘は’と‘un’の対照研 究」(原文韓国語) 単著 2003.2. 韓国外国語大学校 韓国語韓国文学科 語学専攻修士学位論文  pp.1-98. 韓国語と日本語は、語彙や文法が類似している点から学びやすさがある一方で、類似するが故に誤用となる場合も少なくない。その誤用の多い助詞「が」と「は」を取り上げ、それらの対応関係について分析した。
学会発表
学会発表 「日本語学習者の紹介文に見られる伝聞表現の分析‐韓国語との比較から‐」 単著 2018.6.16 韓国日語日文学会 夏季国際学術大会  大邱大学校  (韓国、大邱) 学習者の使用する日韓両国語を調査すると、特定の伝聞表現の多用には母語の干渉や単に未習熟であるからこそ多用傾向にあることがわかりグラフに示した。
学会発表 「学習者間の評価活動を取り入れた日本語作文授業実践研究‐「lino」を活用したピア・レスポンス‐」 単著 2014.6.21 韓国日語日文学会 夏季国際学術大会  森羅大学校 (韓国、釜山) 作文教育では、かつて大部分が教師の添削によって学習者が推敲活動をするという語彙表現、文法教育に留まっていた。そこで「書く」という行為に対する学習者の内発的な動機付けのためにlinoというWeb2.0ツールを用いることで自律的な作文活動を促し、その活動内容を報告した。
学会発表 「インタビューテストで見られる日本語学習者の誤用分析 単著 2012.12.15 韓国日語日文学会 冬季国際学術大会 韓国外国語大学校(韓国、ソウル) 日本語学習者の発言を書き起こし文字化した資料を作成し、誤用を抜粋した。誤用は文末表現にあることが多く、それは母語干渉である可能性があることがわかった。日韓両国語の文末表現、特に助詞の使用は、学習者にとって習得困難なものの一つであることを示した。
学会発表 「学習者によることわざの作文考察―日韓類似ことわざの定義付け―」 単著 2011.12.17 韓国日語日文学会 冬季国際学術大会 韓国外国語大学校 (韓国、ソウル) 日韓の類似すると言われる諺の中から使用頻度数の高い諺を学習者に使用してもらい、諺の使用における誤用や不自然なものを取り上げた。その要因は類似の諺の相違に気付かず使用している点にあることを示した。
学会発表 「日韓類似ことわざの対照研究―認知言語学的観点から―」 単著 2011.6.18 韓国日語日文学会 夏季国際学術大会  新羅大学校 (韓国、釜山) 諺は、宗教、文化、習慣の相違により独自のものが存在する一方、国を越え普遍的なものも少なくない。そこで、日韓でどの程度類似する諺が存在するのか調査し、さらに認知的言語学の観点からどのように類似しているのか分析を試み発表した。
学会発表 「ことわざの視点」 単著 2010.12.18 韓国日語日文学会 冬季国際学術大会 韓国外国語大学校(韓国、ソウル) 言語を使用する際、発信者と受信者の存在がなければ人々の交流は行われず、その発信者の使用言語には、「視点」がある。そこで諺の成立した背景を考察するとともに、諺の持つ「視点」に着目し分類した。
学会発表 「日韓親子関連のことわざ対照研究-認知意味論的アプローチ-」 単著 2009.12.19 韓国日語日文学会 冬季国際学術大会 仁川大学校 (韓国、仁川) 人に関する比喩の中で最も多く存在する諺は親子関連の諺であるという先行研究の結果より、韓国と日本、両国の親子関連の諺を取り上げ、認知意味論(言語学)の観点からの考察の意義を発表した。
学会発表 「司会をやってみよう―紅白歌合戦を利用した導入―」  単著 2006.10.14 第80回在韓日本語講師研究会(現:韓国日語教育学会)時事日本語学院 (韓国、ソウル) NHK紅白歌合戦をビデオに録画し、その司会者たちが、どのように歌手や歌詞を紹介しているのか、どのようにコメントを述べているのか、その部分を編集した後、授業で用いた。導入資料として使うことにより、学生の興味を引き出し意欲的になった取り組みを実践報告として発表した。
学会発表 「なる的言語の視点による自動詞の意味の類型 単著 2005.5.21 JLC日本言語文化学会 明治大学校(韓国、ソウル) 英語はスル的言語、日本語はナル的言語であるという概念は、統語的、意味構造の観点から日英対照研究により行われてきた。そこで韓国語は、日本語のようにナル的なのかを用例を示し考察した。
学会発表 「『する』と『하다(hada)』の日韓語対照研究 」 単著 2004.11.13 東アジア日本語教育,日本文化研究学会 (中国、上海復旦大学) 日本語の「する」に対応する韓国語は、「hada(する)」ではなく、「非hada(する)」が多く見られ、日本語よりも韓国語がナル的言語ではないかという傾向の用例を発表した。
学会発表 「広告文に見ら れるアピール表現 の韓日対照研究 」 単著 2004.4.24 韓国日本文化学会  聖文大学校(韓国、牙山) 韓国と日本の大手ビールメーカー、計5社のホームページにおける広告文を対象とし、それぞれの「アピール表現」に着目し、日韓のプロトタイプを明示した。