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在学生に響いた「食」への想い ― 卒業生・西川満希子さん講演会レポート ―

皆さん、こんにちは。
10月18日(土)、本学にて卒業生を講師に迎えた講演会を開催しました。

講師は、料理研究家であり、「野菜ソムリエ上級プロ」として各種メディアでも活躍されている西川満希子さんです。当日は、九共大、九女大、九女短大の学生約300名が参加し、講演に耳を傾けていました。

西川さんは九州共立大学経済学部の卒業生です。卒業後は故郷の山口県に戻り、アパレル業界に就職。その後、結婚・出産を経て退職されたあと、「野菜ソムリエ」の資格取得を目指して学び直しを始められました。
2018年に「野菜ソムリエ」、2020年には最上位資格である「野菜ソムリエ上級プロ」を取得。そして2021年には「野菜ソムリエアワード」金賞受賞など、その歩みは着実な広がりを見せています。

現在は、道の駅ソレーネ周南内にある地産地消レストランの料理長を務めながら、テレビ・ラジオへの出演、料理教室の開催、商品開発など多方面で活躍されています。
また、自ら考案した「ヤサイコトバ」を用いた活動でも注目を集めています。これは、野菜の特徴に応じて象徴的な言葉を与えたもので、「花言葉の野菜版」として野菜の魅力を伝えるユニークな取り組みです。

講演では、「野菜ソムリエを目指したきっかけ」、「学びがキャリアにつながること」、「挫折や失敗をどう乗り越えたか」、「ヤサイコトバが広げた仕事の可能性」など、さまざまなお話が展開されました。

特に印象的だったのは、西川さんが「食」の力を再認識されたエピソードです。

西川さんが本学在学中、20歳のときに阪神淡路大震災が発生。同級生の実家が被災し、長期間通学できなかったことに心を痛め、「人を支えること」の大切さに気づかれたといいます。その後、2011年の東日本大震災では、現地でボランティアとして支援活動に参加。避難所での食事支援を通じ、「厳しい状況下でも、美味しいものを食べると人は笑顔になれる」と実感し、「食に関わる仕事がしたい」という思いを強くされたそうです。

こうした想いを原動力に活動を続けた結果、2022年には山口県から「女性活躍推進知事表彰」、2025年には農林水産省主催「ディスカバー農村漁村の宝グランプリ」にて地方奨励賞を受けられるなど、その取り組みが高く評価されています。

 

講演の締めくくりには、在学生へのメッセージが贈られました。
「私は、『ピッ!』と思い立ったら、『パッ!』と行動に移すことを大切にしています。これを私は『ピッパの法則』と呼んでいます。これが夢をかなえるための私の行動原則なんです」
この言葉には、夢を実現するための情熱と行動力、そして「学び」を自らの力に変えていく強さが込められていました。西川さんの言葉を受けて、自分らしい未来を描き始めた学生も多かったのではないでしょうか。

今後、在学生一人ひとりが西川さんのように自分らしいキャリアを築き、それぞれの分野で羽ばたいてくれることを願ってやみません。

西川さん、素晴らしい講演をありがとうございました。ますますのご活躍を祈念しております。

《 T.N 》