本学学生が講師(ST: Student Teacher)となり、一般の方を対象としたFP3級と金融リテラシー検定講座を開講しました。岡部勝成先生に執筆いただいた当日の模様を紹介します。
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九州共立大学学友会のAFP研究会(主将:上田隼士)が主催、北九州市折尾まちづくり記念館との共催で、PBL(課題解決型教育)に基づき産学官連携による一般市民向け国家資格ファイナンシャル・プランニング技能検定(以下、FPという)3級と金融リテラシー検定講座を開講しました。2024年1月の開講以来、同年6月、12月も含め今回で5回目となり、今日に至るまでの参加者から高い評価を得ています。
開講にあたり受講生を募集するため、学生が独自のチラシを作成しました。そのチラシに基づき、キャリア支援課、金融機関等、各方面の方々には大変ご協力を頂きました。
チラシは新聞折り込みで40、000枚配布するとともに、AFP研究会の部員で福岡銀行、西日本シティ銀行、北九州銀行、福岡ひびき信用金庫、遠賀信用金庫、JA北九、折尾浅川郵便局、北九州市折尾まちづくり記念館、中間市役所、水巻町役場、遠賀町役場、岡垣町役場でも配置・掲示し、併せて北九州市の『市政だより』、全国紙の『東経情報』、およびSNS等での広告宣伝を行いました。以上の協力により41名の受講生を集めることができました。申し込みは70名を超え、お断りをしなければばらないという状況となりました。ここに心よりお詫びと感謝の意を述べたいと思います。
また、前回に引き続き金融リテラシー検定に関しましては、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社よりテキストの助成を受けておりますので、重ねてお礼申し上げます。なお、内容の詳細は、以下のとおりとなっております。
1.開催日:2026年1月17日(土)、18日(日)、24日(土)
2.時 間:9:15~16:00(各3時間での開講)
3.場 所:北九州市折尾まちづくり記念館 第1・第2会議室
4.講 師:AFP研究会 / (経済学部学生) 上田隼士(4年)、佐々木愛樹(4年)、上利拓海(3年)、安心院璃音(3年)、中島唯斗(3年)、八尾有華(3年)、戸倉寛人(2年)
※監修として経済学部教授の岡部勝成(AFP研究会部長)
5.受講者:41名(30歳代~80歳代)主婦、社会人(会社経営者、会社員等)
6.内 容:本講座は、FP3級技能士検定と2023年度に創設された金融リテラシー検定の試験対策講座です。近年では、「貯蓄から投資、その先へ」と言われています。金融リテラシー検定は、欧米からみると金融教育が20年以上遅れており、それを取り戻すべく2024年4月に一般社団法人金融経済教育推進機構(J-FLEC)が設立されました。人生100年時代を背景に、早い段階からの金融経済教育による「計画的な資産形成や金融トラブルの回避等、生活のなかで実用的に活かせる金融知識」の習得を目的とした検定です。本検定は、受験者数が7万人を超えており、増加の一途を辿っています。また、高等学校の学習指導用要領の金融分野を参考に、FPなど金融機関における試験の専門機関である一般社団法人金融財政事情研究会が制作・運営をしています。さらに、本講座のFP3級では、6分野(ライフプランニングと資金計画、金融資産運用、リスク管理、タックスプランニング、不動産、相続・事業承継)を指定テキストと独自のパワーポイントを活用し、金融経済の最新情報とその動向、事例、演習、等を取り入れた充実した内容となっています。

▲本講座のチラシ(制作者:八尾さん)
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▲本講座のテキスト

▲受付の様子(上田主将)
1日目(1/17)は、経済学部の安心院さんが、 FP3級の1分野のライフプランニングと資金計画を、FPと倫理・関連法規、公的医療保険、介護保険、公的年金、その他の年金および、金融リテラシー検定に関することについて最新情報を含め概説しました。続いて、戸倉さんが6分野の相続・事業承継を、相続税、贈与税、それらの財産評価について概説しました。また、経済学部の上田さんが、FPの受講者サポートとして参加しました。

▲上田主将による開講の挨拶

▲安心院さんの講義

▲戸倉さんの講義
2日目(1/18)は、経済学部の八尾さんと元経済学部の樋之口さんが、FPの3分野の金融資産運用である、新NISAはじめ金融経済の基礎、預貯金、債権投資、株式投資、投資信託外貨建て商品、金融商品と税金について概説しました。続いて、経済学部の上利さんが、FPの4分野のタックスプランニングである、税金の種類、所得税の仕組み、10種類の所得、損益通算、所得控除、所得税の申告と納付、個人住民税・個人事業税について概説しました。また、経済学部の安心院さんが、FPの受講者サポートとして参加しました。

▲八尾さんの講義

▲樋之口さんの講義

▲上利さんの講義
3日目(1/24)は、経済学部の佐々木さんが、2分野のリスク管理である生命保険や損害保険の仕組み、保険制度と税金について具体的事例を含め概説しました。続いて経済学部の中島さんが、FPの5分野の不動産である、不動産の見方・取引、建築基準法、農地法、不動産の取得・保有と税金について概説しました。また、経済学部の安心院さんが、FPの受講者サポートとして参加しました。

▲佐々木さんの講義

▲中島さんの講義
今回は全体的に理論と実践の融合化を念頭に、試験に出題され易いところだけでなく実務にも役立つことや、ケアレスミス、ひっかけ問題などをチョイスして説明と演習問題、解答解説、つまり質問と回答を繰り返し行うといった受講者に配慮した内容でありました。とくに、恒例となっているパワーポイントや演習問題は学生が手づくりをしており、その甲斐もあって、アンケート調査では、非常によい評価を頂く結果となりました。ただ、資料の見やすさ、説明の分かりやすさ、等についてご指摘を頂きましたので、次回以降改善を図っていきたいと思います。

▲講師の学生(左から戸倉さん、上利さん、安心院さん、樋之口さん)

▲講師の学生(左から中島さん、安心院さん、佐々木さん)
今日まで、FP、金融リテラシー検定および簿記の資格試験対策講座は、学内において学生が学生を指導する形態(ST制度)をとってきました。今回で5回目となる一般市民向けのFP3級と金融リテラシー検定の資格試験対策講座では、学生の「インプットからアウトプット」の場として、「貯蓄から投資、その先へ」といった現状の中で、金融の知識、新NISA、相続税・譲渡税・消費税、および新税制制度による「年収の壁」などへの興味を持たれている方が多かったようです。受講生に対する講座終了後のアンケート調査では、具体的に、FP3級を受験する、2級講座をして欲しい、わかりやすかった、勉強になったと書いていただけた反面、時間が足りなくもっとゆっくり深く講義をして欲しい、わかりやすい言葉や事例を入れて欲しい、事前に資料のチェックをしっかりするべき、株や試験対策バージョンのみの講義に興味があるとの意見もいただき、金融経済教育への関心の高さが分かりました。とくに、満足度(5段階評価)で平均4.03を得ることができました。この場をお借りして、アンケート調査へのご協力のお礼と受験者の合格、ならびに実務に役立つ知識習得の一助になればと衷心より祈念致します。

(出典)九州共立大学HP(https://www.kyukyo- u.ac.jp/news/detail.php?emornews
=news&id=877、2026年1月24日現在)

(出典)九州共立大学HP(https://www.kyukyo-u.ac.jp/wysiwyg/topics/files/『東経情報』.pdf、2026年1月24日現在)
最後に、これまでの活動が、Giving Campaign 2025から「ワールドホールディング賞」を受賞することができました。これもひとえに皆様のご協力の賜物であると感謝の念に耐えません。今後もAFP研究会部員一同、現状に満足することなく、挑戦する気持ちを持ち、このような講座を継続開講しながら産学官連携に基づき、PBL(課題解決型教育)のブラッシュ・アップとその再構築を行います。また、一般市民の方々のニーズに応えるべく、受講者満足度の充実を図れるよう、日々精進し地域・社会貢献に寄与したいと考えています。
《岡部勝成》